「勉強をしなさい!と言いたくない  ~子どもが自ら勉強に向かうには~」

教育コラム

 

こんにちは!KEA at home 事務局です。

この度、国際都市神戸でInternational Preschool として実績のある、Kobe English Academyを母体として、KEAのオンラインスクール”KEA at home”をスタートすることに致しました。場所や時間に制限されることなく、子ども達が学べる環境を提供することを目的に、日本各地だけではなく、アジア、世界の中で、第二言語として英語を学ぶ子ども達がクラスメイトとなるようなスクールを目指しています。
KEA at homeのコラムでは、子ども達が伸びる声かけや、子育てに役立つ情報などをご紹介していきます。

 

KEA at home 第5回コラムも、引き続き子育てコーチングをご専門とする、
江藤真規先生のコラムをご紹介します。

「勉強をしなさい!と言いたくない ~子どもが自ら勉強に向かうには~」

 

子どもにガミガミ言いたくない…、こう願う親御さんは多いはず。


私が一つひとつ指示しなくても、

自分から動いて欲しい。
私が決めたことではなく、
自分で決めて欲しい。
自分で選んで欲しい。

 

特に、最近の子育てにはこのような価値観が多くあるように感じます。

恐らく背景には、社会や教育の変化があるのでしょう。
子どもの主体性を意識することは、とても重要と感じます。

しかし、子どもに任せようと思っても、
なかなか子どもは「親の思うようには」動かず、
結果ガミガミ…となってしまいます。

 

子どもの主体性をはぐくむ子育てには知恵と工夫が必要ということ。

家庭でできる工夫をみていきましょう。

 

「子どもの主体性を育む」とは

 

子どもの気持ちを大切にする/尊重する行為です。

そこには子どもの責任も伴います。

もちろん、親の意見を押し付けることとは異なりますが、
「子どもの主体性を育む」=「何も言わずに放任する」とも異なります。

まだまだ経験や知識の少ない子どもに対しては、
親の側で、子どもが多様な経験ができるよう
環境を整えていく必要があります。
環境を整えた上で、あとは子どもに任せよう。
このような働きかけが、子どもの主体性を育むためには大切です。

 

では、勉強に関しては?

どうすれば主体的に取り組ませることができるのでしょう。

・毎日親の隣に座らせ、先生さながら勉強をみていく、評価をしていく、
・やることもやる内容も親が全てコントロールする・・・

これらは親のコントロール下にある勉強です。
主体的とは言えません。

・「そろそろ勉強の時間だよ〜」
この声掛けだけをして、あとは勉強してもしなくても放置しておく、
・例え望ましい状態でなくても、子どもが決めたことだから…と親は関与しない、
これらはどうでしょうか。

もしも、子どもに多くの知識・経験があり、
その上でこの状況を子どもが選んでいる場合はよしとして、
まだ、知識も経験も乏しい子どもに対しては
この関わりはおすすめ出来ません。

では、子ども自らに勉強に向かわせるようにするためには、 どうすればいいのでしょうか。

 

◎子どもに質問をする


子ども自身にゴールを意識させるのはおすすめです。


「今日一番頑張るのは何にする?」

「日曜日までにどこまで進めようか?」

子どもに目的地と時間軸を意識させてみれば、
今、何をやったらいいかが分かるようになり、
自ら動くエネルギーが湧いてきます。

しかし、子どもなりに目標はあるものの、
なかなか進めない場合もあるでしょう。

そんな時には、

「富士山で言うと、今何合目にいる?」等、
自分の現在地を把握する質問をしてみましょう。


現在地がわかれば、これからやることが見えてきます。

多少なりとも、すでにゴールに向かって進んでいる自分を意識することができれば、前向きな気持ちになるかもしれません。

 

◎最初の一歩は一緒に進む

子どもに上記のような質問をしても

なかなか答えが返ってこないこともあるでしょう。

0から1に動くためには、
とても大きなエネルギーが必要ですので、
今、心が0地点にいる場合には
なかなか前向きな気持ちが出てこないのも当然です。

そんな時には「一緒に」がおすすめです。


子どもにあった教材をみつけ

一緒にやってみようか…と促す。

教材探しから子どもと一緒に行うのも楽しそうですね。
0から1に進むところは親子で一緒に…。

何をやったらいいのか、どうすればいいのか、
やり方がわかれば子どもは自走していくはずです。
自走できる地点まで、親子で一緒に進むことができれば
その後はきっと楽しく、子ども自らが進んでいくことでしょう。

子どもの主体性を育むためには、
子どもに任せることが大切です。
しかし、任せるまでには、
少しだけ足場をかけてあげましょう。

子どもの気持ちを尊重して、
優しい足場をかけれれるのは、
日常を共にする親だからこそできることかもしれません。

 

 

記事執筆 
KEAプログラムコーディネーター
江藤真規

https://saita-coordination.com/

株式会社サイタコーディネーション代表取締役
(サイタコーチングスクール主宰)
博士(教育学)
アカデミックコーチング学会理事

公益財団法人民際センター評議員
一般財団法人教育振興財団理事

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