こんにちは!KEA at home 事務局です。
KEA at homeのコラムでは、子ども達が伸びる声かけや、子育てに役立つ情報などをご紹介していきます。
KEA at home 第9回コラムも、引き続き子育てコーチングをご専門とする、
江藤真規先生のコラムをご紹介します。
決め方が難しい英語教育
習い事でも常にランクインしている英語教育。
理由は、英語が今まで以上に重要視されるようになったからでしょう。
子ども達を取り巻く英語環境はかつてと随分変わってきています。
英語授業は小学校3年生からスタートしますし、
中学生はすでに600-700語をマスターしているという前提で始まるとか…。
今どきの小学生は、相当量の英語を学ぶということです。
更に、高校入試においては、
かなり難易度の高い(英検2級程度)入学試験が出されるとか…。
英語の勉強にかける時間は
かなり長くなってきている様子です。
日本のグローバル化の立ち遅れ、という観点からも
英語教育の見直しが加速されてきています。
英語ができるか否かで
子どもが活躍できるステージが変わるとなれば、
「英語ができない」なんて言っていられる時代ではない…、と
焦る気持ちが出てきます。
心がざわつきますよね…。
こんな背景もあり、
幼少期から、英語を学ばせたい!と願う保護者層は、
相当増えてきている様子です。
しかし、どの教室にするか…
「決め手」はなかなか見つからず、
「1つ」に絞り込むには難しさがあります。
更に、オンラインの進展に伴い、家にいながら学ぶこともできる教室も増えた今、
選択肢は途方にくれるほど膨らんでいます。
「口コミ」は確かに役立ちますが、
それでも、決定に至るまでには
悩みや迷いが生じますよね。
どうしたらいいのでしょう…。
教室探しの前に必要なこと
決めるために必要なのは 「自分なりの基準」を持つことです。
我が子に「わざわざやらせたい」英語教育です。
その背景には、何かしら
「わざわざやらせたい」理由があるはずです。
教室探しに走る前に、一旦立ち止まり、
「わざわざやらせたい」理由を明確にしてみましょう。
「なぜ?」を繰り返すことがお勧めです。
「私はなぜ、子どもに英語をやらせたいのか?」
静かな環境で、紙とペンを準備して
この答えを書き出してみてください。
きっと、いくつかの理由が出てくると思います。
例えば、「将来、海外で活躍することも可能としたいから」等…。
出てきた答えには、再度「なぜ?」をぶつけます。
「なぜ、将来、海外で活躍することも可能としたいのか?」
このようにして、自分自身の考えを
どんどん深めていきましょう。
きっと最終的に、
何がなんでも英語をやらせてい理由が
はっきりと見えてくるはずです。
それから、各種英語教室のHPを見てみましょう。
きっと今まで眺めていたのとは全く異なる情報が
視界に飛び込んでくるはずです。
人の目は「見たいもの」が見えるようにできているようです。
「見たいもの」が明確になれば、
運任せで選ぶのではなく
「我が家にあった」という視点で
選択をすることができるようになるでしょう。
実用英語と受験英語、どっちが大事?
「なぜ?」と深めながら もしかしたら迷うかもしれないのが 「お勉強としての英語」と 「コミュニケーションとしての英語」どっちにする?ということです。
「お勉強としての英語」と 「コミュニケーションとしての英語」どっちにする?
言い方を変えると、
実用英語(使える英語)の習得をさせたいのか、
教科としての英語学習対策をさせたいのか…。
英会話なのか、英語塾なのか…ということです。
受験生なら、英語塾に迷いなく入れるのでしょうが、
子どもがまだ小さい間は、
これも、なかなか決断が難しい問題です。
遠くと近く、2つの軸を使い分ける
そこでおすすめしたいのが、遠くのゴールと、近くのゴール、 2軸で考えるという方法です。
遠くのゴールとは、
英語を使えるようになること、
つまり、実用英語の習得です。
今までの日本人に多くあったように、
「読み書きはできるけれども、話すことができない」
これでは、この先のグローバル社会を生きることは
難しいかもしれません。
ですから、遠くのゴールには
実用英語(使える英語)を置いておく…。そうすると、不安は少し軽減されそうです。
他方、近くのゴールに受験や英検等、
勉強としての英語があるのならば、
それはそれで対処をしていくといいですよね。
「今、必要なことは今行う」という発想です。
お子さんがまだ小さく、近くのゴールが特にない場合には、
ゆったりと英会話を楽しむ、
話すこと、伝えることの喜びを知る。
お子さんがある程度の年齢になっていて試験が目前なら、
「英会話+英語学習」、あるいは「英語学習後に英会話」等、
素敵な組み合わせもできそうです。
習い事は、もっと良くなるために行うこと!
家族の皆が、気持ちよく向かうことが大切と感じます。
選ぶことにあまりにもヘトヘトになってしまうと、
「こんなに苦労してやらせてあげているのに…」という
不満も出て来かねません。
お子さんの将来を楽しくイメージしながら、
遠くのゴール、近くのゴールを見つけ、
そこから「今やった方がいいこと」を
見つけ出してみてください。
今やること、後からやること、これらの整理で、
きっとお子さんに最適な環境を決めることができると思います。
記事執筆
KEAプログラムコーディネーター
江藤真規
https://saita-coordination.com/
株式会社サイタコーディネーション代表取締役
(サイタコーチングスクール主宰)
博士(教育学)
アカデミックコーチング学会理事
公益財団法人民際センター評議員
一般財団法人教育振興財団理事
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